1/24(火)に、UCBジャパン という製薬会社のイベントで講演(45分)をしてきました。仕事とは、まったく関係なくて、重症筋無力症患者として話をしてきました。場所は、お台場にあるホテルの大宴会場。
今日のタイトル「Patient Journey (ペイシェント・ジャーニー)」は、今回、初めて知った言葉です。直訳したら、患者の旅 ですが、ググる(Googleで検索する)と、いくつもヒットしました。医療分野ではよく使われているのかな・・・。
Patient Journey(ペイシェント・ジャーニー;患者の旅)
患者さんが症状や疾患を通じて、医療に関わる際にどのように考え、感じ、行動するかという全体像を捉えた概念
イベントへの参加人数は約540人でした。病気について話した経験としては、学生時代に、看護学校の戴帽式(200人くらい?)がありますが、その2倍くらいでしょうか。ですが、緊張しなかったので良かったです。話ぶりは・・・相変わらず、いまいちです。もっと上手にできるようにならないといけません。講演は、トーク形式だったのですが司会の方に背中を向けて、スクリーンをみて喋り続けてしまいました。
さて、講演の終わりに、司会者から、「社員に向けて一言お願いします」と言われて、みなさんは、UCBジャパンの社員として働ける選ばれた人(日本の人口1.2億人のうちの、たった540人!)なので、働くことは、与えられた社会的責任を果たすことだと考えて、我々MG患者を救って欲しいみたいなことを言ったのですが、伝えたかったことが伝わったかな・・・。伝えられるようになりたいなと思いました。
今回、そんなことを発言して、夜、布団の中で反省会。自分について考えると、
・日本の博士号取得者の数:16,000人くらい。(科学所技術指標2021より)
・日本の重症筋無力症患者数:23,000人くらい。(難病情報センター)
です。博士号取得者かつ重症筋無力症患者は、たぶん、日本中に1人だけじゃないかな。調べたことないけど。
博士号の取得については、これは、よほどの条件が整わないと取得できないと思っています。学術面では指導教官や所属した研究室の仲間。そして経済面は両親の協力が必要で、自分の頑張りだけではないですね。27-28歳まで学生を続けたあと、僕のように研究を生業にして給料をいただけるなんて、とても恵まれています。ありがたいことです。なので、僕は(ある意味)選ばれた者として、研究しつづけること・論文を書き続けることで、新しいことを発見したり、問題を解決したり、この世界を、少しでも良くしていくことが、博士号の取得として、社会的責任・使命を果たすことなんだと思っています。
重症筋無力症の発症については、これはもう自分や親がどうとかではないのですが、日本に、たった23,000人しかいないのだとしたら、僕は(ある意味)選ばれた者として、講演したり、このブログを書き続けたりすることは、重症筋無力症の患者としての、社会的責任・使命を果たすことなのだろうという考えに至りました。今後も講演やセミナーがあれば、積極的に引き受けていこうと思います。いつ依頼があってもいいように、上手にお話できるように練習しておこうと思います。ブログも頑張って書き続けよう。
ちなみに、僕の前は、重症筋無力症の新薬の紹介。僕の後は、宮田裕章先生(慶応大教授)がリモート出演でトークでした。バンキシャにコメンテータとして出演なさっている先生です。
著書をご紹介。
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